神保町花月【スターの光！】
千秋楽を迎えたので、あらすじというかコンビごとの感想や内容など細かい部分を。
お芝居のあらすじは「自分に自信がなく、欠点がハゲの青年がカツラを被り欠点を克服して一躍スターに！しかし、欠点を隠しているから故に悩み、苦しむ。･･･欠点って、一体なんだ？」そんなところでしょうか。
オフィス辻本っちゃん（まさかの事務所名！笑）のマネージャー、辻本役の大村さん。ストーリーテラーでもあるので主役の次に大事な存在なのに、ボケてボケてチョケまくる。一番最初の語るシーンでは、お客さんを指差しながら例えばの欠点を言ってったりして。「人より少し鼻が低い」「人より（席が）端っこで首が疲れる」とか面白かったなぁ。観る側を楽しませてくれる演出。ボケ倒してみたり真剣になってみたり、本当に大村さんにしかできない役だと思いました。対する藤田は売れっ子男前俳優役。その面で･･･！そんな違和感はさておき、悪い役をキッチリ演じたり軌道修正をしたりとなかなかの活躍。いや、でもチョケたりしてたけど笑！初日とボケが変わっていたりしてニヤニヤ。トータル班という理由だけではなく、トータルが好きな人には本当にこの2人の活躍をしかと見届けていただきたいと思いました。
今回の主役、トレンディエンジェル斉藤さん。大抜擢！だけど彼にしか出来ない役。あらすじまんまの像だからっていうのもあるけど笑！それだけでなく、劇団フォービーズの方々に全くひけ劣らない演技力のある方で。普段は漫才しかしてないコンビなので、演技をしている姿がとても新鮮でした。ストーリーからして、本人の私情も加わっているお話だと思いました。とくに彼女との関係。これは実体験を元にしてあるのでは？たかしさんの活躍もこれまたイイ。アキバキャラが高じたのか、大好きなアイドルとも共演出来て。本気で追っかけしてる感じだったもの笑。2回目に観る今日は本物のニオイぷんぷんでした。初日よりも味が出てる感じ。
ラフ・コントロールのキャラ設定もまんま。特に森木は彼の為の役。藤田にひっついて歩く、スネ夫的ポジション。でもアホすぎて煙草をたまごって聞き間違えたり「お母さんが田舎で勤しんでるんです」とか言ったり。アドリブかと思ったら台本とおりなのね。斉藤さんに頭突きするとことかもハプニングかと思った。本人、やりそうなんですもん笑。重岡さんは自由！やりたい放題すぎる笑！トータル班にラフときたら、やらかしてくれる重岡さんがすぐ頭に浮かんだけど、やっぱり案の定。今日はちょっとやらかしすぎのような感じもしたけど、初日はとてもいい味。良きタイミングで良きボケ。終始笑わせてくれました。高倉健の下りが面白すぎて初日泣いたくらい！笑
しずるの村上さんは宮城弁？の男の人役。初日は訛りがイマイチ決まらずふにゃふにゃな演技のような感じがしたけど、今日はかなり完成度の高い訛りで。慣れなのか、練習の成果なのかはさておき、数日でこんなに変われるものなのか･･･！と彼の力を改めて実感。キャラ設定をしっかり作り上げていたので驚きました。恐るべし村上。対する池田さんは監督役。出番少ないのでは？と思いきや、かなりオイシイ演出が！Ａ列１番の席に座るっていう。座ってるお客さんを「おお助監！ちょっとどいておくれ！」なんつって、絡んでどかして座るの。何てオイシイの！Ａ１座りたかったわ笑！意味わかんないアドリブとかあったけど、なかなか良かった。2人とも自然な演技をしていて、さすがコント職人。実力見せ付けてくれました。しかし池田さんはどこへ行ってもいじられ役なのね笑。
ブルースタンダードは近藤くんがかわいそうだったなぁ。斉藤さんが働いていた会社の若い上司役。もうちょっと出番があったらよかったね。でも嫌味を言うのとかがリアリティあってよかった。のほほんとした顔をしてしっかりしてる人なのね。アホと噂の小浜くんが心配だったけど、ちゃんと出来ててホッ。プロデューサー役。悪そうな格好似合うね。恐い顔してんのにベタに「パパでちゅよ〜」とか娘に甘いとこのギャップ感がナイス。問題の向井くん。6日間、ほっとんどスベり倒していたというギャグ「サルバトーレ」。向井くんのキャラ、胸毛で派手でへんちくりんだったけど似合ってたのが不思議だね笑。
12期？かなんかわかんないけど吉本の湊ゆかりちゃん。（多分、男性人の接し方からして吉本の後輩の子だと思われる）手の動きとかがあって喋り方わざっとっぽいの*1がすげーツボで。背が高くて演技も上手でよかったと思います。吉本の子だったら今後に期待だね。衣装がとても可愛くてあたしもああいう服が欲しいと思いました。
フォービーズの2人はさすがプロ！特に斉藤さんの彼女役の伊藤真奈美さんは凄腕と見た！斉藤さんと喧嘩するシーンなんて本物さながら。えっえっ演技だよね！？って疑うくらい自然だしすごく迫力のある演技。いぐちしおりさんは新人計画とか出てたフォービーズの一員だったから存在は知っていたんだけど、やっぱり役にハマるのがすごい。ナマモノの良さってのを改めて実感させられました。
そしてサンズエンタテインメントから来ていた南まりかちゃん。顔も名前も知らなかったけど、いやー、マジかわいい！女の目からしてもめっちゃかわいいもんね。演技も初日よりも板についてる感じで。（個人的には電話のシーンは初日のが間が良かったけどね）後半、態度が一辺するところなんかは女子の嫌らしさがリアルに出てたね。「嫌な女ー！」って思わされました笑。
本当に仲良さそうにやっている感じが伝わってきて、すごく良い公演でした。またこのメンバーで、なんて二度とない。それがナマモノ。凄さとか、良さとか、儚さとか、一度に色々と考えさせられました。
それと共に、Ｂ面さんの力の凄さ。これには本当に脱帽です！今までも尊敬していたけど、もっと尊敬。いや、リスペクトの方が似合うな。魅せ方を知っているというか、演者のことをとてもよく理解している方だと思いました。初日に比べ、今日は演出効果も結構レベルアップしていて、音響や照明が請っていてニヤリ。違いを見つけるのが楽しかったです。初日よりも効果的な音・光の使い方で、めっちゃ良かったっす！あと小道具がすごいのなんのって！飲んでる缶コーヒーのパッケージが「HAGE」になっていたり、テレビジョンがテレビジョンズになっていたり。演出へのこだわりが垣間見えました。
「欠点を笑いにして、笑顔になれれば、それが一番幸せだ」
お芝居を通じて、もっと自分に自信を持ってみよう！そう思えることができました。すごく心温まるストーリーであり、出演者のアットホームな空気、お客さんを楽しませようとするその心、すべてが胸にジーンと沁みました。･･･お芝居っていいなぁ！
出演者の皆様、並びにスタッフの皆様。7日間本当にお疲れ様でした。
神保町、今後も期待できそうです。
